工場の利益を生み出す」という点では、”売上げアップ”も”経費削減”も同じことを意味します。
利益を上げたいと考えているならば、工場の経費削減にも是非、着目しましょう。
無駄な経費を削減するということは、業務の効率化を促すことにもなるので、生産性も確実に上がります。”利益=売上-経費”なので、経費を削減できた分、確実に利益アップにつながるでしょう。
しかし、工場における経費削減と一口に言っても、何から始めれば良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか?
工場での経費削減は、現場で働く作業員の理解や協力を得た上で、順序良く進めていく必要があります。

そこで今回は、工場の経費削減を実施して会社の利益アップを目指す経営者の方のために、厳選した5つのアイデアをご紹介します。

まずは、できることから一つずつ実現すれば、確実に利益アップに繋がりますので、参考にしてみてください。

工場の経費削減は「光熱費」と「労務費」がカギ

製造業は、工場の製造コストの割合を抑えることで、利益アップに繋げることができます。

製造にかかるコストとは主に、製品を作るための材料費製造や生産の際に発生する労務費、そして電気代などの光熱費などがあります。製品を作るための材料費は固定費として計上することが多いので、大幅な削減は難しいのですが、光熱費と労務費はアイデア次第でコストを低減させることができるのです。

工場の経費削減を確実にするには初期費用がかかるものもありますが、実践できる部分から取り入れることで、経費削減、そして売上アップのカギとなります。

では早速、工場で行える経費削減のアイデアをみていきましょう。

①照明器具を変える

製造業の現場で照明に使われる電気使用量は、全体のコストの半分近くを占めると言われています。そのため、照明器具を省エネタイプのものに変えるだけでも、確実にコストを削減することが可能です。

例えば、蛍光灯などの照明器具に「インバーター方式」を取り入れることで、最大で約10%の電気代を節約することができます。初期費用は150万円程度かかりますがリース契約もあるので、将来的にも長い目で見れば取り入れる価値はあるでしょう。

また、照明を「LED照明」に変える方法もあります。LED照明は、発熱量が低く夏場の空調コストも同時に削減できるため、電気代を約80%カットすることが可能です。LED照明への切り替えはイニシャルコストがかかりますが、自治体によっては補助金制度や税金の控除などがあるので、相談されてみることをおすすめします。

その他、設置場所(天井の高さなど)や工場の環境(粉塵や高温多湿など)によって最適な照明器具を変えることも一つのアイデアです。

②使用するガスの契約会社を変える

ガスの小売りが全面自由化されてから、ガス料金を大幅に割引きしている業者が数多くあるので、料金のシミュレーションやプランの見直しなどを行い、低料金の業者に変更するのも効果的です。
小売り全面自由化を契機に、料金形態やサービス内容が多様化しているので、代行業者に依頼して、最適な事業者と契約すればガス代を削減することが可能です。

なお、プロパンガスを利用している工場は、公共料金ではありませんので、販売業者によってガスの販売価格が変わります。

③地下水や余剰工業用水の活用

工場や入院施設のある病院などの使用水量の多い施設や、上水道料金が高い地域では、地下水や工業用水を活用することで、水道料金を大幅に削減することができます。
地下水じたいは無料、また工業用水は上水道と比較して非常に安価であるためです。
どちらも高度な膜を用いた処理が施されるため、飲料水としての利用も可能ですし。

当社が採用しているオンサイト方式でのご契約であれば、初期費用不要、導入リスク0でプラントを導入することが可能です。

オンサイト方式とは

井戸の掘削やプラント費用・基礎工事や配管工事・電気工事など、導入にかかる全ての初期費用を、当社で負担する方式のことです。設備は当社所有になり、お客様は供給される水の使用量に応じた料金を、従量料金としてお支払いいただく仕組みです。
また、契約期間中に発生する毎月のメンテナンス費用・薬品費・ろ過装置のろ過材などの消耗品費、ポンプなどの故障時の修理費に至るランニングコストも全て月々の使用水量1㎥あたりの従量料金に含まれています。

④排水リサイクル

工場で使用する水だけでなく、工場から流れ出る水にも着目しましょう。

下水道については、「排水の再利用」がコストダウンの対策としては知られています。
工場排水や厨房排水などは、通常は適切な処理の後、下水に排出していましたが、「排水の再利用」とは、その名の通りその排水を回収し再利用するのです。
もちろん排水をそのまま再利用するのではなく、薬品や装置を用いて浄化して、利用します。
水処理の工程によっては、水道水よりもキレイな水質(純水や超純水)を生成することもできます。
排水の再利用分は、上水道料金よりも低価格で供給されるため、コストダウンの効果は大きいでしょう。
さらに、排水の再利用は「環境保全」「限りある水資源の有効活用」などのメリットもあります。

⑤IT技術の導入

工場内での作業を効率化するために、IT技術を取り入れることも積極的に検討しましょう。

システムや最新機器の導入には、どうしてもイニシャルコストが発生してしまいますが、IT導入補助金を申請することで、最大で1/2の補助金を受け取ることができます。
導入を検討しているシステムや機器が、補助金の対象になっているか調べてみましょう。

システムや機器の導入により、製造ラインの見直しや業務のマニュアル化などを進めることで、余分な人件費を削減することができると同時に、生産性のアップも期待できます。

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