水不足・水道代高騰の今、企業が注目すべき「地下水」の可能性とは?
※本記事は、2018年11月9日公開の「初めての地下水調査】種類、方法から費用まで徹底紹介」をベースに、現在の情勢を元に再編集したものです。旧記事はこちら。
目次
なぜ今、地下水調査なのか?
近年、気候変動による水資源の不安定化や、全国の水道インフラの老朽化・漏水問題、さらに水道料金の継続的な値上げにより、企業の水コスト・水リスクはますます高まっています。
そのような中、安定供給・コスト削減・BCP強化の観点から「地下水」に再び注目が集まっています。
しかし、地下水を安易に活用できるわけではありません。
水源の有無・水質・水量・地盤への影響など、事前調査が必要不可欠です。
本記事では、企業が初めて地下水調査に取り組む際に押さえるべき基礎知識から、調査方法・費用感・簡易調査の活用まで、わかりやすく解説します。
地下水調査とは?
地下水の調査では、以下のような項目を明らかにします。
地下水の水位・流向・流速
地層の透水性(透水係数)
地盤内の水圧(間隙水圧)
地下水の水質(飲用・工業用などの用途別適合性)
調査の主な目的
水源の確保:水量・水質・水圧の確認
地盤安全性の評価:地震・液状化リスク、施設拡張時の安定性判断
汚染リスク評価:周辺工場や施設からの影響、水質汚染の有無
不動産売買・開発時のリスク調査:環境基準クリアの可否
代表的な調査方法
地下水調査は目的に応じてさまざまな方法を組み合わせて実施します。
🔹 垂直電気探査法
地中に電極を打ち込み、電流の流れを測定。地層構造や地下水分布を可視化できます。
※地表が舗装されている場合は誤差が出やすいため注意。
🔹 地温探査
地中温度の分布から地下水脈の有無や流れを把握。精度が高い一方で、季節を変えて複数回調査が必要なため、やや時間がかかります。
🔹 ボーリング調査
実際に地中を掘削し、地質・透水性・水質などの詳細データを取得。もっとも正確で信頼性の高い調査ですが、費用は高めです。
調査の進め方(理想的なフロー)
STEP 1:簡易的な地温調査(広域的な水脈把握)
STEP 2:重点箇所の選定とボーリング調査
STEP 3:温度検層で地下水の流れ・深さを確認
STEP 4:流向・流速の測定で影響範囲を評価
STEP 5:総合的な評価と活用可否の判断
地下水は「溜まっている水」ではなく、地中を流れる“見えない川”のような存在です。そのため、地形や周辺施設への影響も含めた広範な視点での判断が求められます。
調査費用の目安
調査の種類 | 費用感(概算) |
---|---|
一般的な調査(電気探査・地温測定など) | 20万〜50万円/件 |
精密調査(ボーリング・水質分析含む) | 100万〜200万円追加 |
フルセット(調査+設計+工事見積) | 500万〜2,000万円規模も |
目的を明確にすることが、コスト抑制の鍵です。「何を調べたいのか」「どこまで活用したいのか」を明確にすることで、調査の規模や精度を最適化できます。
住所だけで可能な簡易調査サービスも
「まずは自社で地下水が使えるか、ざっくり知りたい」という方には、住所ベースでの簡易水源調査がおすすめです。
当社ミズカラでは、所在地の住所情報のみで以下のような内容をお調べするサービスを提供しています:
地下水の有無と帯水層の深度
地下水の推定水質と用途適合性
地域の井戸規制や行政ルール
周辺の水脈分布と地形的リスク など
▶ 調査費用:1件 3万円(税込)
▶ 納期:最短5営業日以内にレポート納品
※施設の水使用量・希望用途をご提供いただければ、より精度の高い提案が可能です。
まとめ|水リスクに備える「最初の一歩」としての地下水調査
水道料金の高騰や、自然災害・老朽管による断水リスクの高まりを受け、「水を自前で確保する」ことがBCP戦略として重要視される時代となりました。
その第一歩となるのが、「地下水調査」です。
正確な情報に基づいた判断は、将来のコスト削減や安定稼働の鍵を握ります。
地下水活用の可能性を検討されている企業様は、ぜひミズカラまでお気軽にご相談ください。調査から設計・導入・保守までワンストップでサポートいたします。
▶ミズカラ|お問い合わせ(リンク先は本サイトお問い合わせフォーム)
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また、当社では現在、水道代コストダウンシミュレーションを無料で作成しております。
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