緊急事態宣言も解除され、”アフター・コロナ”とか”ウィズ・コロナ”を語られるようになってきましたね。

設備のメンテナンスや工事現場の世界では、これまでもリスクアセスメントの考えに則って工事における怪我だけでなく、熱中症予防や体調管理なども行われてきました。

PICK UP
リスクアセスメントについては、以前の記事もご参照ください。
▶効果的なリスクアセスメントとは?メンテナンス工事の現場でも安全管理の徹底を!

その甲斐あって、新型コロナウイルスのような新しいリスクが出てきたとしても、比較的馴染みよく取り入れられているのかなと思います。

考えてみれば、建設業の労働災害は昭和30年代は10万人以上、死亡者も2000人以上、毎年出ていました。今の新型コロナウイルス以上の犠牲が、毎年ですよ。

参照元:建設業における労働災害発生状況
https://www.kensaibou.or.jp/safe_tech/statistics/occupational_accidents.html

「ケガと弁当は手前もち」という大工職人の時代です。
粋でカッコいいですが、そんなことでは命が守られないのが現実。世の中の発展は、建設職人の命と引き換えに進んでいったとも言えます。

だからといって、世の中の発展は待ってはくれません。受けた工事を途中でやめる訳には行かないのです。
そんなジレンマの中、知恵を絞ったのが労働安全やリスクアセスメントの考え方です。

業界の長い間の改善と努力により、最近では労働災害件数、死亡者数も格段に減ってきています。
それでもまだゼロでない以上、努力を続けて行く必要がありますし、少しでも緩めば危険であることに変わりはないです。

新型コロナ同様、労働災害にワクチンはありません。
しかし、逆に言えばワクチンがなくても、各々の協力と知恵で災害や疫病を乗り越えることは可能です。

良いか悪いかは別にして、世の中は進んでいきます。

新型コロナにも気を緩めず、全国の老若男女皆さまに向けて「ご安全に!」

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