現場監督を任されると必ずと言っていい程、経験する職人さんとのカルチャーショック。

勤務時間で拘束される現場監督から見て、職人さんは仕事が終われば帰っていいし、何だか自由に見えます。

定時まで働くから日当を払っているのに何で?と思うでしょうが、職人さん達の考えは少し違います。

職人さんは、1日分の仕事量を事前に計画、打合せしてお客様と合意し、それを日当=人工(にんく)としています。

ですから、現場をスムーズに終える為にはいわゆる勤務時間外でも事前準備を怠りません。

事前準備とは、いかに問題なく仕事を終わらせられるか。具体的には工具や備品の準備、工程表の作成、搬入経路や搬出経路の確認、各交換部品の納期と受け取り場所の確認、お客様への事前連絡等々を指します。

従って、現場では自分の役割が終われば原則として帰る、というのが普通です。

中には定時まで残る様に言われて従う職人さんも居ますが、それが続けば次の現場を受ける優先度が下がります。

そして結果として、繁忙期に仕事を断られるという事態につながります。

仕事を出す側の現場監督も、そのようにランク付けされているとも言えるでしょう。

そうは言っても、現場監督にも営業マンやお客様があり、思い通りにいかない場合もあるでしょう。

そういう時「上のモノがそう言っているのだから従うべき」という態度は禁物。

事情があるなら説明をして「お願いする」姿勢が重要です。

複数の会社が集まれば、考え方や立場の異なる人がいるのは当然。
それでも工事を無事に完了させたいという思いは、全メンバー共通です。

上下関係だけで物事を進めず、しっかりと話し合って仕事を進めることは安全にも寄与する大事な仕事なのです。

 

Pocket