最近時々出てくる検査データ改ざん問題。
定められたルールを無視して仕事をするのは大きな問題ですが、図面や資料にある基準値が現場で役に立たなかったり、測定不能だったりすることは往々にしてあります。
これは、設計者側が現場のレイアウトや条件を理解していない場合によく起こります。特にメンテナンスの現場は設計者には予想がつかないことがあり、イレギュラーは日常茶飯事です。
そのような時、現場ではメーカーなどから与えられた基準値の意味を理解した上で、別の方法を考えます。
例えば、「冷却水の流量基準がメーカーから与えられているが、流量計がない。」
この場合は、ポンプの能力を調べて電流値や圧力計から流量を推測したり、配管の一部を外してバケツで一定時間に溜まる水量を測ったりします。
メーカーや技術者はあくまで装置の性能を維持するための基準を提示しているだけで、例えば水質基準など誰に頼めば分析してくれるのかまでは教えてくれません。それで何年も放置して配管が錆びたり、スケールで詰まったりもよくあるお話です。
このように、机上のルールや技術が現場にきちんと活かされない時、現場の人だけがそれに気づきますが、なかなかメーカーとのパイプがなく相談できません。
そんな時は、メンテナンス会社に相談いただければ、不具合をメーカーに報告して改善や代替案を提案する事ができます。
定期的なメンテナンスは、故障の防止だけでなく、このような運用上の不安を解消する事にも貢献するものなのです。
また、図面や資料の管理、過去の工事記録の参照などにお役立て可能なパノラマメモに関しても過去の記事を参照してみてくださいね。
記録にして残しておけば、施工図などの見返しの際はもちろん、トラブル時のデータ共有などにも使用頂けます。
ご興味がございましたら、ぜひ一度お問い合わせください。