工事業者が出す部品の見積もりは高いのか?
『見積もり+α”と心得ることが必要です』

最近はネット通販やホームセンターでもプロ資材を販売する所が増えていて、その気になれば簡単な修理やメンテナンスなら、業者を手配しなくても自分たちで行える世の中です。

そんな中、機械のメンテナンスや更新を行う際に、工事業者からの部品の見積もりが、ネット通販などで手配するより高いのでは・・・と感じることはありませんか?

鋭い方にありがちですが、工事業者が提出する部品の見積もりを隅々までチェックして、部品のメーカーや型番をネットで調べ、「高すぎませんか」と確認されることもあります。
部品の見積もりに不要な上乗せがされているのではないか、”部品代”という名目で割り増し料金になっているのではないか、と感じていらっしゃるのでしょうね。

さて、これは本当に「高い」と言えるのでしょうか?

業者からの部品の見積もりは、”部品代+α”である

部品の選定は誰が行ったのか?

工事業者は部品や機械などのモノを売ることだけが仕事ではなく、工事を無事に終わらせ性能を出すまでが仕事です。

そのため、現在の状況やトラブルの原因なども含め、よく調べた上で最適な部品を選んでいます。お客様(発注側)が型番を指定しているというわけでもない限り、その分のいわゆる”保証責任料”や”選定料”を業者が上乗せするのは、真っ当なことですよね。

選定代金や調査代金を技術者派遣料として見積もったら、余計に高くなります。

手配にかかる経費を見逃していないか?

工事業者は部品を一旦会社で受け取って、その部品に間違いがないか検品した上で現場に持ち込みます。部品納期に合わせてタイミング良く発注し納期を管理し、モノの受け取りと保管を行います。
もちろん、それぞれに経費がかかります。いわゆる”手間賃”のようなものですが、何もせずいるだけで、正しいモノが届くわけではないのです。

送料や代金先行支払い、支払い手数料はどうする?

お客様が工事業者に発注すれば、伝票一枚で支払いが可能ですが、ネット通販やホームセンターを利用すれば現金かクレジットカードの利用になります。
お客様が工事を終える前に会社として経理処理できないのであれば、業者に発注するだけの場合と、業者が部品を発注する場合が違うのはご理解いただけると思います。

さらに見落としがちなのが、送料です。在庫として常に工事業者が抱えている部品でない限り、発注ごとに送料が発生します。
このような経費が、部品の見積もりに含まれていることがあります。

ユーザーが想像しているほど儲けていない

ここまでいろいろ書きましたが、工事業者はネット通販との差額分ほど、実際には儲けられていないのが一般的です。
なぜかと言えば、大抵のメンテナンス業者は中小企業で、大手企業のメーカーと直接取引できる場合は稀だからです。
その場合、問屋を通して購入しますから、その時点でネット通販やホームセンターより高い場合が多いのです。先の経理処理の面から、工事業者がネット通販を使う事はまずありませんからどうしても高くなるだけで、決して部品で儲けようとしている訳ではないのです。

重箱の隅より予算を伝えて

部品の見積もりの僅かな矛盾を見つけて交渉し、価格が安くなればコストダウンにつながるかも知れません。
しかし、そうのようなスタイルは工事業者に良く思われることはありません。

工事業者をもっと信頼して正直に予算を伝え、お互いが知恵を絞るほうが良い結果になりますよ。

ただし、部品の相場などを把握しておくことは重要です。
あまりにも「高い」と感じる場合は、”部品代”として割り増し料金を誤魔化している場合もあるので、指摘したうえで工事業者に相談してみましょう。

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