最近、排水規制物質の中でもフッ素の排水処理が環境問題になっていると話題にされることが増えたので、それについて説明致します。

近年、環境問題として有機フッ素化合物(PFAS)が注目されています。フッ素の排水は、工業プロセスや製造工程で生成され、環境への影響を懸念されるため、適切な処理が必要です。

フッ素の排水処理は、単なる環境問題の一つに留まらず、企業のイメージや社会的責任にも影響を与える重要なテーマです。企業は、環境への配慮や持続可能な経営を実践するために、フッ素の排水処理に対する取り組みを強化する必要があります。

フッ素の排水処理の重要性は、将来的にさらに高まることが予想されており、会社の発展とともにフッ素の排水量も増加するため、より効率的で持続可能な処理方法が求められます。増澤技研は、常にフッ素の排水処理に関する研究開発を進め、より効果的な技術を提供することで、環境保護に貢献しています。

水質汚濁防止法で定めるフッ素の排水基準値は8mg/L(海域に排出の場合15mg/L)です。

工場などの施設では、半導体製造、化学工業、表面処理などの過程でフッ素が使用されます。

フッ素は自然界に広く分布していますが、工場では
①半導体製造のエッチングやクリーニング工程で使用
②化学工業の化学反応の触媒として利用
③表面処理としてテフロン(ポリテトラフルオロエチレン)

などの非粘着性コーティングの製造に使用されています。

フッ素の排水処理には、物理的方法、化学的方法がありますが、最も一般的に使用されるのは化学的方法です。
化学的方法には、沈殿法、イオン交換法、逆浸透膜法などがありますが、最もよく採用されるのは沈殿法です。

沈殿法は、カルシウムやアルミニウムなどの金属イオンを用いてフッ素イオンと反応させ、不溶性の沈殿物を形成させる方法です。
この沈殿物は後にろ過や沈降によって排水から分離されます。

イオン交換法は、特定のイオン交換樹脂を用いてフッ素イオンを他のイオンと交換する技術であり、特に小規模な処理に適しています。
逆浸透膜法は、高圧をかけて排水を半透膜を通過させることにより、フッ素イオンを含む溶質を水から分離する方法です。
この方法は非常に効率的ですが、設備投資と運用コストが高いという欠点があります。

増澤技研が得意とする沈殿法は、塩化カルシウムを加えてフッ化カルシウムとして沈澱処理します。
一方でフッ化カルシウムの溶解度は、フッ素イオンとして8mg/L程度あり、処理水質の安全性を高めるために、補助剤として無機凝集剤を加えて沈殿処理します。

株式会社増澤技研は、フッ素の排水処理に関する多数の実績があり、1日1~20tのフッ素処理(鉛・ヒ素等も含む)の排水処理を得意としています。

フッ素の排水処理における、より効率的で環境に配慮した処理方法が普及すれば、企業のコスト削減や環境負荷の低減につながります。増澤技研は、このような社会的ニーズに応えるために、さらなる研究開発とサービスの拡充に努めています。

フッ素の排水処理にお困りのお客様がいれば、ぜひミズカラ株式会社グループ 株式会社増澤技研にご相談ください。


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