冷凍機や熱交換器など水の加熱冷却にはステンレスや銅、チタンなどの「耐食材料」を使います。

耐食とは?
耐食材料とは腐食(錆び)にくい、酸化し難い材料の事です。
金属が周りの環境の成分と反応して酸化し金属としての性能が低下して使用できなくなることを腐食と言います。
腐食しにくい → 耐食性に優れている
錆び易い鉄でも常に表面を綺麗に磨けば錆びません、ステンレスは錆びにくい金属ですが表面にごみ埃がついた状態にしておくと錆びてきます。
自然界にある金属を工業用に精錬加工された金属は元の安定した状態に戻ろうとします、これが腐食現象です。

ベローズ・ラボ FAQより引用

熱伝達を高める為には、配管の厚さ(=肉厚)は薄いに越した事はなく、軽量化・コストダウンにもなりますからメーカーは競って肉厚を薄く設計します。

しかし耐食材料の欠点をしっかり押さえないと、思わぬトラブルにつながります。

例えばステンレスは脆く、割れやすい。
温度差や熱の上げ下げの激しい条件では寿命を縮めることになります。

現に熱負荷の高い蒸気ボイラーは、未だに肉厚の鉄管を使っています。

その点、銅管は完璧に思えますが、銅も錆びない訳ではなく「緑青(ろくしょう)」と呼ばれる緑色の一種の錆が発生し、鉄と同様、肉厚が薄くなったりピッチングと呼ばれる穴が空いたりします。

機械メーカーは耐食材料を過信して水質や運転条件などの現実を見落とす事が往々にしてあります。

そこはメンテナンスの現場で、耐食材料でも定期的に分解・観察し、必要に応じて専用の防食剤の使用や、運転条件の改善、異物の除去などを提案して補っていく事が求められます。

当社では、メーカーと相談しながら最適な部材を選定し導入させて頂きます。

大切な設備を長く使うための適正な運転や保守の仕方については勿論、どんなリスクが発生するのかなど困ったことがあれば、是非一度お問い合わせください。

 

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