シックス・シグマとは
シックス・シグマとはアメリカのモトローラ社が開発した品質管理手法のことです。
最終的に品質のブレを標準偏差σの6倍(3.4/1000000)にするというもので、
つまり、100万回の作業を行ったうちのエラーの回数を3.4回に抑えることを目指すと高い品質レベルを保つことができるという考え方です。
標準偏差σの6倍、つまり6σ(シックス・シグマ)。これがシックス・シグマという名前の由来です。
この説明だけだと少し難しく感じてしまうのですが、そこに至るまでの数々の考え方は
コストダウンや設備改善にも応用できます。
基本的なプロセス【MAIC】
シックス・シグマを達成するために行う基本的なプロセスはMAICと呼ばれ、
Measure:測定
Analysis:分析
Improve:改善
Control:管理
の4段階で進めます。
(DMAICとされている場合もあり、この場合、Define:定義が追加され5段階となります)
普通の改善と違うのは「重要な指標」(CTQ:Critical to Quality)を決めて見える化し管理するところにあります。
例えばパンを焼くプロセスなら温度と時間、
殺菌なら塩素濃度といったものを基準値を決めて管理するといった具合です。
設備改善においては、例えば冷却水の流量や温度、圧力損失を見える化して基準値を決めて管理するなど、
コストダウンに結び付く重要な指標を探して見える化し、管理することで効率化できます。
指標を決めるにはOFD Howsを
では重要な指標を決めるにはどうするか。
これには豊富なノウハウがありますが、ひとつだけQFD Hows(quality function deployment:品質機能展開)という手法をご紹介します。
実際には多くのプロセスを踏みますが、判りやすくするとこんな感じです。
- いくつかの問題について改善策を数個考えます。
- 縦に問題、横に改善策を列挙します。
- 問題には予め優先度別に点数を5~1点でつけておきます。
- 問題と改善策が交差した所に問題と改善策の関係度を1、3、9点でつけます。
- 優先順位の点数と交差した所の点数を掛けて縦に合計すると、
それぞれの改善策の効果がスコア化され、何が一番重要かが判ります。
このスコアが大きい改善策は多くの問題を一気に解決できる可能性が高いので、
まず最初に手をつけるべきですね。
一度実践してみてはいかがでしょう?
コストダウンや設備改善につながると良いですね。