まずはSDGsアクション(取り組み)の整理からスタート

COVID-19の感染拡大を機に、日本でも世界でも益々注目を集めている「SDGs※」
※SDGs=Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)

当社でも事業を通して防災・減災に貢献できるよう努めてきたことや、リモートワークの導入による人材への投資、地域に根付いた事業活動など、細分化すると30項目以上の「持続可能な社会」に向けた取組みを実施してきました。

SDGsに関しては、これまでにも何回か記事にしているので、是非他の記事も読んでみてくださいね。

しかし、取り組みを続けているうちに行き詰る感じも否めなくなってきており、そこで、これからのSDGs活動をより体系的に取り組めないかと考えました。

まずは、取り組みの指針となるものの調査からスタート。
できれば、将来的には水を求めている海外の各地域の役に立ちたい当社としては、特に「国際的な指針」がないか、、と。

SDGs の国際的な企業行動指針~SDG Compass~

「国際的な指針」を探してみると、見つけました。
「SDG Compass」というものです。皆さんご存知ですか?

SDGsが企業の事業にもたらす影響の解説や、持続可能性を企業の戦略の中心に据えるためのツールと知識を提供している「SDG Compass」のウェブサイト中に、
「SDGs の企業行動指針—SDGs を企業はどう活用するか—」という指針が公開されています。
(参照:https://sdgcompass.org/wp-content/uploads/2016/04/SDG_Compass_Japanese.pdf

ここには、以下の5つのステップによって、企業がSDGsを実践するための手法が提示されています。

5つのステップ①SDGsの理解 → ②課題決定 → ③目標設定 → ④経営への統合 → ⑤報告とコミュニケーション

初心を大切に、”①SDGsの理解”から順番に取り組んでいこうと思いますが、”⑤報告とコミュニケーション”については、なかなか取り組みのアウトプットイメージが湧きません。。

サステナビリティを重要視した企業活動報告方法~GRIサステナビリティ報告書~

”ステップ⑤報告とコミュニケーション”について、より当社が実践できそうな具体的な手法を探してみました。
そこで見つけ出したのが、「GRI(Global Reporting Initiative:グローバル・レポーティング・イニシアティブ)サステナビリティ報告書」というものです。
(参照URL:https://www.globalreporting.org/standards/gri-standards-translations/gri-standards-japanese-translations-download-center/

これは、SDG Compassの編集メンバーでもあるGRI社が作成している、SDGsと親和性の高い企業活動の報告ひな形で、これはグローバルスタンダードとして全世界の企業で機能しています。

日本の企業でも、三菱ケミカルホールディングスやトヨタ自動車、アサヒ飲料なども、このGRI対照表を用いてそれぞれ報告を行っています。

(参照:
三菱ケミカルホールディングスGRIガイドライン対照表|https://www.mitsubishichem-hd.co.jp/sustainability/gri/index.html
トヨタ自動車 GRI対照表|https://global.toyota/jp/sustainability/gri/
アサヒホールディングルGRIスタンダード対照表|https://www.asahigroup-holdings.com/csr/gri.html

GRIスタンダードでは、サスティナブル報告について、

“GRIスタンダードが推進するサステナビリティ報告とは、報告組織が経済、環境、社会に与えるインパクト、すなわち持続可能な発展という目標へのプラス、マイナス両方の寄与について、公に報告を行うことをいう。”
引用元: https://www.globalreporting.org/standards/gri-standards-translations/gri-standards-japanese-translations-download-center/

というように記述されています。

例えば、開示事項302-1では、
「組織内における再生可能エネルギー源に由来する総燃料消費量」と
「組織内における非再生可能エネルギー源に由来する総燃料消費量」の報告を要求されています。

これらの報告内容によって、直接的に成績や評価がつけられる訳ではありませんが、
これらの項目を含む報告書全体を見て、
様々な認証機関が評価を行ったり、ステークホルダーが事業提携や投資などの判断のベースにしたりすることも多々あると考えられます。

そういった意味で、持続可能な開発目標の実現に向けて定量的に後押ししてくれている、大変ありがたい標準であることは間違いないでしょう。

当社のSDGsアクション宣言~結びに代えて~

当社ミズカラ株式会社(旧:アクアテクノシステムソリューションズ株式会社)はこれからも、SDGsが「社会」と「環境」と「経済」の最適な共存方法だと理解した上で、
より一層の経営戦略としてのSDGsに取り組もうと考えています。
SDG compassやGRIサステナビリティ報告書に則って、具体的には、以下の手順を実施いたします。

  1. SDGsの理解・・・定期的な社内SDGs教育の実施および自主的な学びにより、当社の構成員一人一人がSDGsへの理解を深めます。
  2. 課題決定・・・SDG Compassを参考に、当社の課題をバリューチェーン上にマッピングすることで明確にします。
  3. 目標設定・・・・SDG Compassを参考に、各事業段階で達成すべき目標を定めます。
  4. 経営への統合・・・・SDG Compassを参考にして、SDGsに関する目標とKGI・KPIを統合します。
  5. 報告とコミュニケーション・・・GRIサステナビリティ報告書を参考にして、公明な報告を前提に、正大な事業活動を行います。

記事をご覧いただいている皆さまの中にも、SDGsの取り組みや事業とのマッチングに関して、行き詰りを感じている方がいらっしゃる方が、実は多いのではないかと感じています。
今回のような情報をご提供することで、皆さまと当社が常にWin-Winの関係でいられるよう、情報の共有も心掛けております。
当社事業に関することでも、SDGsの取り組みに関することでも、ご不明点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
マッチングが叶えば、何かご一緒に取り組めるかもしれません。

「誰一人取り残さない」世界の実現のために、力を合わせて最適の答えを出していきましょう。

written by tomochidori

ミズカラ株式会社(旧:アクアテクノシステムソリューションズ株式会社)

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