設備管理や水処理の現場はそう理論通りにうまく行く場合ばかりではありません。
想定外の負荷だったり、気温が暑すぎたり思わぬ場所の結露で漏電したり、メーカーやプロセス設計の条件に合う場合ばかりではないものです。
そんな時、お客様は困りますから、メーカーに「なんとかして」と頼まれます。
そして修理業者が部品を交換して「なんとかして」行き、忘れてしまう。
メーカーはこれで一件落着なのですが、これは非常にもったいないです。
まず、メーカーや設計の想定通りなら、突発トラブルなど起きるはずがない訳で何か必ず、条件の見落としや、勘違いがあると見るべきです。
またこれは、貴重な改善のチャンスでもあります。
トラブルが起きるとすぐお客様が悪いとかメーカーが悪いという話になりがちですが原因究明までは「関係者全員の責任」。
まずは正確な原因究明を、皆で行う事が重要です。
そのような時、日常の観察や記録がモノを言います。
記録を現場でしっかり取れば、いつ、どこで、どんな変化があったか判ります。
そして、対策をいつ打つべきだったかも判ります。
仮に、装置が不良品だと判れば当然、メーカー責任になりますが、きっちり調べた上であれば、メーカーとしても説得材料になり、むしろ感謝されます。
その上で、再発防止の為の有効な対策を立てれば、説得力が増して、改善費用の予算申請も通りやすくなります。
緊急対応は大事ですが、それだけで終わる業者は、余り良いとは言えません。
トラブルをネガティブに捉えずに、改善のチャンスとして、普段の管理から点検を記録するとともに、対策を水処理会社と一緒に考えていきましょう。