まず、地中熱とは井戸水(地下水)を利用する場合「冬は温かく、夏は冷たい」という井戸水の恒温性を利用することで、排熱と冷たい地下水の熱交換を行います。
これらを利用することでCO2の排出を抑えたり、電気代の削減のメリットがあります。
コストダウンナビでも熱交換器を利用した電気代の削減を紹介していますので是非ご覧くださいね。
▷【企業のBCP対策・コスト削減を実現】地下水の熱を活用した電気料金削減
「熱」とついているので、熱交換器が悪いのかと思いがちですが、冷えない暖まらないには様々な要素が絡んできます。
①熱交換器の能力が足りない
伝熱量は、入口出口の温度差✕水量 で決まります。
これが、単純に熱交換器の能力を上回っている場合は、熱交換器能力不足。プレート式の場合は、プレートを増やして伝熱面積を増やすことで解決します。
②ポンプの能力が足りない
先ほどの式でいう水量が足りないと、熱交換器を増強してもダメで、ポンプの増強が必要です。
このとき、能力が足りないのに温度差だけはメチャクチャ出る、という現象が起きるのが特徴です。
③熱源が足りてない
意外とよくあるケースで、そもそも熱源のボイラやチラーの能力が足りていない場合。
工場などで、後からラインが増えたときなどにありがちです。
冷えない暖まらないの原因は、①~③に大別されますが、最初は良くても劣化によりこのような状態になることも多いです。
熱交換器にスケールがつけば、熱伝達が阻害されて熱交換能力が落ちますし、詰まるに至れば、水量も落ちますからダブルパンチ。
熱源機器や温調機器の制御不具合も、絡む可能性があります。
トラブルが起きたとき、原因をしっかり見極めるために、温度計や流量計、圧力計のチェックを、普段から怠りなく!
お困りの際は、水処理会社に相談して何処から手をつけるか一緒に考えていきましょう。