水質浄化の定番アイテム「濾過機」
水を濾過(ろ過)すると言えば、糸巻きフィルターやカートリッジ式膜といったものと、缶体に砂を入れて水を濾す砂ろ過方式があります。その他にもウルトラフィルター(UF膜)や逆浸透膜(RO)も大きな分野でいえばろ過になります。
カートリッジ式は汚れが詰まれば交換するしかないので交換が短いスパンで必須ですが、装置が簡便で初期投資が安くなります。
一方で砂ろ過には「逆洗」という工程があり、一般的には水を下から上に流して砂を浮かせて汚れを除去し、再びろ過を行ないます。
この砂ろ過装置は便利ですが、それだけにメンテナンスを忘れられやすいものでもあります。
砂ろ過装置の砂は逆洗によって少しずつ破壊され、小さく軽くなります。
そして、いずれ逆洗の最中に外に出て減ってしまい、濾過能力が低下します。
また、逆洗が不十分だと水の汚れが長期間に渡り固着し、砂がボール状にくっついてしまう現象(チャネリング)が発生します。
これが発生すると砂の層にヒビが入り、汚れがヒビを通って外に出てしまいます。つまりろ過性能が落ちてしまいます。
この様な事を防ぐには、圧力を定期的に測り差圧を図る他に、点検をしていないろ過機は年に1度はろ過機の蓋を空けて点検し、砂が減っているなら補充をする事が大切です。
また数年に1度、砂を全量交換して能力を復帰させれば、長く安定した処理が実現できます。
自動で手のかからない装置は、とかく見過ごされがちですが、自動であるからこそ、制御盤などのチェックをよくやっておかないと思わぬトラブルに見舞われます。
水処理会社と相談しながらどういうリスクが考えられるか一度計画してみては如何でしょうか?