水質検査に付き物の「基準値」。

厚生労働省により、水質基準項目と基準値が定められており、当社では毎月必ず1回はお客様の水を検査しています。

▷水質基準項目と基準値 -厚生労働省-

水質検査の基準値は、水中にある有害物や病原菌などが許容できる範囲を示したもので、これを超えると飲用に認められなかったり、放流が許されなかったりします。

また基準値には、それを超えてしまった時に早急に対処を行い、原因究明の上、管理方法の改善を促す役割もあります。

そういう意味で、ニュースなどで見る

「基準値の○○倍」

という表現は、一見数値化しているかに見せて、間違ったメッセージを伝えてしまうものです。

例えば、レジオネラが浴槽水100ml中に10個未満という基準がありますが、これが100個になったら

「基準の10倍のレジオネラ検出!」

という見出しが良く出ます。

しかし本来、いち早く知らせるべきは数字の大小ではなく、施設利用者への呼び掛けや、検出を引き起こした原因を伝えて、類似の施設への注意を喚起する事です。

数字だけが独り歩きする報道を見れば、担当者は基準値さえクリアすれば良いと考え、都合のいい時に検査をして、書類だけ整えようとします。

それでは基準値を設ける意味が無くなってしまいますよね。

日常管理を任される技術者の方々は、日々このようなプレッシャーの中、仕事をされています。

当社では人力だけでは管理できないような部分を含め、毎日リアルタイムで水質の数値が計測できる「24時間監視装置」を設備に導入しています。

万が一水質に異常が発生し、飲料用としてご利用頂けない場合は設備が自動的に停止します。
そのため誤って飲用してしまうリスクをなくすことができます。

しかし、だからといって日常的な点検を怠っては意味がありません。
毎月の点検はもちろん、異常が発生した場合は現場にて迅速な対応を行っています。

基準値の意味やリスク、超過時の対処、管理方法の最適化など、1度ゆっくりと水処理会社を交えて考えてみては如何でしょうか?

 

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