近年、頻繁にニュースにもなっている大規模な自然災害。
中でも地震は、全国で多発している自然災害の1つです。
2018年6月18日に発生した大阪北部地震からもうすぐ1年。この地震でも、甚大な被害を被った地域は数多くあります。
大阪北部地震以外にも、直近1年間で震度4以上を記録した地震は75回も観測されており、その発生地域は全国にまたがっています。

震度4以上を観測した地域

気象庁|震度データベース検索より「2018年6月5日~2019年6月3日」「深度4以上」の検索条件での検索結果。

最近では南海トラフ地震の発生が危惧されるなど、いつ大規模な地震が起きてもおかしくない現代で、できる対策があればしておきたいものです。
今回はインフラ設備において、主に水道が使えなくなる(断水)原因や、その対策として自家水道システムを導入するとどのようなメリットがあるのかについて、話をしていこうと思います。

自然災害により寸断されるライフライン

皆さんは、自然災害発生によって引き起こされるものは何があると思いますか?

おそらく大多数の方が、停電や断水など、ライフラインの麻痺を思い浮かべると思います。
さらに、避難した場合の飲料・食料や消耗品の確保の問題や避難所でのプライバシーの問題が取り沙汰されることも、最近では多くあります。

このように、予想できるものだけでも深刻なものばかりです。

中でも人間が生きる上でもっとも必要とされるもの。

それは「水」です。
水が手に入らなくなると入浴やトイレ、手洗いなどが困難になり、衛生環境を保つことが難しくなります。
大阪北部地震でも、老朽化した水道管の破裂によって広い範囲で多大なる影響が出ましたよね。

当時のニュースでは、一般家庭にフォーカスして取り上げられていましたが、実際には食品工場や自動車製造工場などで断水による工場の停止や休業といった被害が出ています。
また、医療施設でも断水被害は深刻で、吹田市にある国立循環器病研究センターで、電気・水道・ガスが遮断されたことは、大きく報じられました。
地震に備えて、何かしらの防災対策、断水対策が必要だという意識は、今後も高まる一方でしょう。

大阪北部地震の水道被害

大阪北部地震での大阪広域企業団の水道被害数について見てみましょう。

北部管内にあける被害件数

引用:大阪広域水道企業団HP|大阪府北部の地震における水道被害とその対応より

多くの水道管が破損しているのがわかります。しかも地震発生直後だけでなく発生から1週間後に破損するなど、時間が経ってから被害が出たというケースも見受けられます。
水道管の破損自体は数か所に感じるかもしれませんが、その先には何千、何万戸という給水施設があります。
1か所の水道管の破損が及ぼす影響が、いかに大きいかが分かりますね。

合わせて被害状況も一緒に画像で確認してみましょう。配管の被害状況

上水道だけでなく、工業用水を通す配管もご覧の通り破損しています。

多発する大規模震災を教訓に自家水道設備を持つことの重要性

大規模な地震が発生することによる断水被害の多くが、水道管の破損にあることをご説明しましたが、断水被害を回避するためにできる対策とは、一体どんなものがあるでしょうか?

例えば、「水の備蓄」は重要な防災対策ですが、「防災のために水を備蓄する」というと、飲料水のことを真っ先に考えて、
ペットボトルやウォーターサーバーなどの水を備えておくことが多いと思います。
もちろん飲料水の確保は重要なことなので、【1人1日3リットル】を目安に、飲料水の備蓄に努めましょう。
しかし、意外と盲点なのが、入浴や洗濯、トイレの洗浄、手洗いなどということに使う「生活用水」の確保です。
断水発生時に困難となるのは、飲料水よりも生活用水であることが少なくありません。
というのは、例えば入浴で使用する水の量は100L~200Lですが、その量の水を備蓄しておくことは、そもそも難しいのです。

飲料水もそうですが、「備蓄」には量やスペースの限界があるため、断水期間が長く続けば底を付きます。
では、断水したとしてもそれに耐えるにはどういった備えが必要となるか?

その答えはとても単純です。水道設備を自身で確保すること=第二水源の確保です。
水源を上水道以外にも持つということですね。

第二水源を持つためには、地中に井戸を掘削し深層地下水や余剰工業用水、河川などの水を利用するのですが、

「いや、地震が起きたら井戸の水道管だって破裂してしまうのでは??」

そう思われるかもしれません。しかし、安心してください。

なぜなら、井戸は地面に対して垂直に掘削されるので、地面に対して平行に張り巡らされている水道管よりも、地震に強いと言われています。

実際に、東日本大震災の時のデータになりますが、東北地方に位置していた98.8%の井戸は、地震発生直後も井戸としての機能を果たしていたという結果が出ています。

参考:全国さく井協会 東日本大震災による井戸の被害調査報告書

水を中心としたコストダウンと省力化と防災対策

震災時だけでなく平常時でもメリット大

今回は、大阪北部地震からもうすぐ1年が経過するということで、当時の被害を忘れないためにも、また、今後の地震発生における防災対策のためにも、自家水道設備の導入の重要性についてご紹介しました。

POINT
・自治体の水道設備は地震による被害を甚大に受けやすい。(水道管の破裂や部品の破損など)
・自然災害発生時でも使える衛生的な水を確保するためのベストな選択肢は、第二水源の確保

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ミズカラ株式会社(旧:アクアテクノシステムソリューションズ株式会社)

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