※本記事は、2018年6月29日公開の「簡単!アイデア一つで、工場の省エネを実現する方法20選」を元に、「排水リサイクル、用水リサイクル」について最新の課題と解決策を踏まえて再編集した内容です。
目次
なぜ今、「水の再利用」が工場経営のカギとなるのか?
ここ数年、工場経営を圧迫しているのが、水道料金や排水処理コストの上昇です。
世界的なインフレや資源価格の高騰により、電気・ガスだけでなく、水の使用コストも大幅に上がっています。さらに、水資源そのものの枯渇リスクや環境規制の強化もあり、企業には従来以上に効率的な水の使用と管理が求められています。
特に大量の水を使用する製造業においては、「いかに水を有効活用できるか」が、コスト削減とサステナビリティの両立に欠かせない要素となってきました。
そこで注目されているのが、排水・用水のリサイクルです。
今回は、アイデア一つで簡単に工場の省エネを実現する方法をご紹介します。

排水・用水リサイクルとは?
「排水リサイクル」とは、工場で使い終わった水をそのまま捨てず、ろ過・再処理して再利用する仕組みです。
また「用水リサイクル」は、製造過程で使われる水(洗浄水、冷却水など)を循環させて再利用することで、新たに使用する水の量を削減します。
これらの取り組みは、従来のように「使い捨て」されていた水資源を循環利用へと転換するものであり、環境負荷の低減にも直結します。
引用:経済産業省 省エネルギーについて
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/what/index.html
排水・用水リサイクル導入によるメリット
1. 水道料金・排水処理費の大幅な削減
都市部では、水道料金の値上げが相次いでおり、特に上水の単価が高くなる傾向にあります。排水リサイクルを行えば、新たに購入する水道水の量を削減でき、コスト削減に直結します。
また、排水量が減ることで、下水道料金や工場内の排水処理負担も軽減されます。
2. ESG・SDGs対応の強化
排水や用水のリサイクルは、環境配慮型の経営姿勢を明確にアピールできる施策です。
ESG(環境・社会・ガバナンス)経営
SDGsの6番「安全な水とトイレを世界中に」、12番「つくる責任 つかう責任」など
といった国際的な枠組みとも親和性が高く、取引先・投資家・地域社会からの信頼性向上につながります。
3. 非常時の水確保にも貢献
近年の災害多発化を受けて、企業の事業継続計画(BCP)においても「水の確保」は重要なテーマです。
自社内で水の再利用ができる体制があることで、断水時のバックアップ手段としても機能します。
実践例:排水・用水リサイクルの取り組み
以下は、実際に導入されているリサイクルの一例です。
冷却水の循環システム化
⇒ 冷却塔からの水をフィルター処理し再利用洗浄水のろ過再利用
⇒ 工程洗浄水を砂ろ過+RO膜で再処理排水の産業用水転用
⇒ 冷却・散水・トイレ洗浄用水として再活用雨水・地下水との併用
⇒ 水源の多様化+リサイクルの相乗効果
中小工場でも、コンパクトなろ過装置や再処理プラントが登場しており、初期コストを抑えて導入可能なケースも増えています。
まとめ|水を「使い捨てる時代」は終わった
「水は豊富で安い」という考えは、すでに過去のものになりつつあります。
今後、さらに進む水道料金の値上げや、使用量規制の可能性を考慮すると、企業が自主的に**“水を循環させる”体制をつくること**は避けられません。
コストダウンと環境対応を両立させる「排水・用水リサイクル」は、まさに今取り組むべきテーマです。ぜひ、できるところから検討を始めてみてください。
最後に
当媒体コストダウンナビを運営している「ミズカラ株式会社」は、様々なメーカーを扱っている水処理コストダウンカンパニーです。
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