※2018年6月29日の記事をリライトしています。https://atss.co.jp/media/factory-energysaving/


昨今、工場を持つ企業にとって大きな悩みの一つが、電気・水道・ガスなどの光熱費の高騰です。世界的なエネルギー価格の変動やインフレの影響により、これらのコストは年々上昇傾向にあります。加えて、脱炭素社会の実現に向けた法規制や社会的要請の高まりから、企業には家庭以上に厳格な省エネ対策が求められるようになってきました。こうした状況の中で、いかにエネルギーを効率的に使用し、持続可能な生産体制を構築するかが、多くの企業にとって喫緊の課題となっています。

今回は、アイデア一つで簡単に工場の省エネを実現する方法をご紹介します。

工場でできる省エネのアイデア コストダウン

省エネとは

皆さんもご存知の通り、「省エネ」とは「省エネルギー」の略称であり、単なるコスト削減策にとどまらず、「エネルギーの安定供給の確保」と「地球温暖化の防止」という二つの重要な目的を持っています。

特に日本はエネルギー資源の大半を海外からの輸入に依存しており、近年の国際情勢の不安定化や価格変動リスクの高まりを受けて、エネルギーの安定確保はかつてないほどの重要課題となっています。

さらに、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、温室効果ガス、特にエネルギー起源の二酸化炭素の排出削減が国際的にも急務となっており、省エネルギーの推進は企業活動において避けて通れない取り組みとなりつつあります。

引用:経済産業省 省エネルギーについて
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/what/index.html

環境に配慮し省エネに取り組むメリット

では、省エネに取り組むことで企業は、対外的・対内的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

省エネによるコストダウン

ご存知の通り、光熱費はエネルギーの使用量に比例して増加します。近年は電力やガスなどのエネルギー価格が世界的に高騰しており、企業にとっては大きな負担となっています。こうした背景から、少ないエネルギーで効率的に生産活動を行うことが、直接的なコスト削減につながることは言うまでもありません。

さらに、省エネの取り組みは一度改善すればその効果が継続しやすく、長期的には経営の安定化にも貢献します。エネルギーの効率的な活用は、もはや「環境対策」だけでなく「経営戦略」の一つとして捉えるべき時代になっています。

イメージアップ

近年、気候変動や資源問題が世界的な課題として注目される中、環境への配慮は企業にとって避けては通れないテーマとなっています。環境に優しい企業活動は、単なるイメージアップにとどまらず、ブランド価値の向上や消費者からの信頼獲得にもつながっています。実際、クリーンエネルギーの導入や省エネ設備の導入、環境に配慮した製品の開発を進めることで、企業の姿勢を評価する声が増えており、購買意欲の向上やメディアでのPRにもつながる事例が多く見られます。

店頭に並ぶ商品の中にも、エコラベルやカーボンフットプリント表示など、環境配慮を示すマークが付いたものが非常に増えており、消費者の意識も年々高まっていることがうかがえます。

また、企業の社会的責任(CSR)や近年注目されるESG(環境・社会・ガバナンス)経営の一環として、省エネの取り組みや環境保全活動を積極的に行い、その成果を自社のホームページや株主総会の資料、サステナビリティレポートなどで公表する企業も増加しています。

さらに、工場などの事業所が地域社会の一員として、環境に配慮した運営を行うことは、地域住民との信頼関係の構築にもつながります。省エネや環境保全への取り組みが「地域に開かれた企業」としての評価につながり、地域共生の観点からも重要な役割を果たしています。

サービスの向上

近年の人手不足やエネルギーコストの上昇といった課題を背景に、工場や現場では、機械の稼働効率や作業プロセスの見直しがますます重要になっています。こうした改善によって作業の効率化が進むだけでなく、無駄なエネルギー消費を抑えることにもつながります。

さらに、業務の最適化は、納期短縮や品質向上といったサービス全体のレベルアップにも直結します。結果として、顧客満足度の向上や競争力の強化にも寄与し、持続可能な企業経営を支える大きな要素となるでしょう。

工場で行う省エネ(節電・節ガス・節水)のアイデア20選

機械を導入するのではなく、日頃の積み重ねから省エネを実現できることはたくさんあります。
工場勤務の従業員なら誰しもが、取り組みやすいものをピックアップしました。

工場で行う省エネ(節電・節ガス・節水)のアイデア

節電のアイデア

1. 照明の数を減らす

2. 照明の点灯時間や電気製品の稼働時間を限定する

3. サマータイムを導入し、日中の稼働時間を長くする

4. 不要なシステム、マシンの利用を停止する
(エレベーターの停止階を限定するなど)

5. 冷蔵室(業務用冷蔵庫)の設定温度を変更する

6. 給湯温度やエアコン温度の変更

7. 高効率照明(LEDなど)の導入

8. OA機器やパソコンの省エネモード活用

9. ライン停止時や非操業時の設備電源OFF

10. 照明器具や空調フィルターの定期的な清掃、メンテナンス

11. 不要変圧器の遮断

12. 曝気槽のブロワの間欠運転

13. 排水処理施設の稼働を夜間にシフト

参考:九州電力 工場節電リスト
http://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0038/7247/manufacture.pdf

14. 外からの熱を遮断する(遮断シートや塗料など)

節ガスのアイデア

15. 廃温水をリサイクルする

16. 廃ガスから熱回収する

節水のアイデア

17. 蛇口の口径を変える

18. 節水コマを取り付ける(数百円です)

19. 自家水道システムを導入し、地下水や余剰工業用水を利用する

20. 排水リサイクルや用水リサイクルを検討する

水を中心としたコストダウンと省力化と防災対策

まとめ

いかがでしたでしょうか。

企業が省エネに取り組むことで得られるメリットは、コストダウンだけではありません。
企業の社会的責任(CSR:corporate social responsibility)として取り組んでいる企業も多く、その取り組みをアピールすることによって、消費者や利用者に好感を持ってもらえることもあるでしょう。
企業にとってイメージアップは、大きなメリットですね。

企業で”省エネ”というとソーラーパネルの設置やハイブリッドカーの導入など、コストが負担に感じる方も多くいらっしゃるかと思います。
しかし、今回ご紹介したように、アイデア一つで省エネに取り組むことが可能です。

小さなことでも継続することが大切ですので、是非できるところから、社内で取り組んでみてはいかがでしょうか。

最後に

当媒体コストダウンナビを運営している「ミズカラ株式会社」は、様々なメーカーを扱っている水処理コストダウンカンパニーです。

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