製品購入のその前に

製品購入の際、必要な機能と能力を決めたら、すぐに見積もりを取って予算!と、なることは多いかと思います。でも今回はちょっと考えて!というお話です。

見積もりを取るのが設備会社であれば、出来るだけ安く、必要な能力を得られるものを探してくれますし、コンパクトで軽量であれば工事費用も押さえられますから、高性能・軽量・コンパクトな機種をバッチリ提案してくれるでしょう。粗悪な物をつかまされることも少ないと思います。

それをそのまま上司や経営者に見せれば、当然、安くて良いものを採用します。

皆さんは「それのどこが悪いの?」と、お思いでしょう。

本当に費用は抑えられていますか?

ただ、ここで一点、現場で働く人間として気を付けて頂きたいのは、設備会社やメーカーの推奨というのは必ずしもユーザー目線であるとは限らないという事です。

例えば

効率アップの為に、熱交の肉厚が薄く短期間で穴が開いてしまう。

コンパクト化の為に、部品交換できず本体交換しなければならない。

制御部分がパネルで、僅かな修理も基板交換をしなければならない

など、かえって費用が高くつくこともあります。

加えて、そのようなデメリット部分を覆い隠すかの様にメーカーは保守契約を勧めてきます。

保守契約はメーカーにメンテを任せるので安心なのですが、費用がかかる事に変わりはなく、割安に見えるのは錯覚です。
装置が壊れないなら、そんな事は不要なのですから、本当は最初から丈夫でまともな物を購入すべきだったのです。

大事なのは現場(ユーザー)の感覚

メーカーの提案を聞くときは、必ず数社から情報を取り、良い部分(メリット)だけでなく

「なぜ、そのように良くなったのか」
「なぜ、今までは出来なかったのか」
「良くなった反面リスクは何かあるのか」

など、できる限りの根拠リスクを聞き出しましょう。

その上で長年安心して使用する為に、「今、必要な予算」を確保して貰うよう経営者に働きかけましょう。

それができるのは現場だけなのです。

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